かれこれ日記をつけ始めてからかれこれ18年になります。平成16年(2004年)1月1日から書き始めており、毎年10月に発売される新潮文庫の「マイブック-20〇〇の記録-」を一貫して使用し書き綴っております。
私は元来記憶力がすこぶる悪く、特に過ぎ去った日の出来事は余程の行事でない限り泡のように消えて行きます。全く思い出せないのです。(これを世にいう「頭がよくない」ということなのでしょう、完全に私はその該当者となります。)5日前の昼食は何であったかと問われても自力での記憶回復は絶望的です。
書き始めたきっかけは高尚なものではなく、松本市での勤務時代に勤務先の施設内で盗難騒ぎがあり警察官数人が捜査にやってきました。職員一人ひとりに事件発生したと思われる1週間前の当該日は職場内で何をしていたか取り調べを受けました。
当然私は明確に答えられるはずもなく、質問に対し「覚えていません」「わかりません」の連呼に警察官の私への疑念は深まるばかりで、同じ勤務日の数人の同僚が、見るに見かねて私の当日の行動やアリバイを説明してくれて難を逃れました。
同僚には大きな感謝をするとともに、これではいけないと自己防衛の一環として過去の自分の行動を証明するために何かをしなくてはならないと思い立ち、その日の行動を記録することにしました。私の場合はそれが日記という形になりました。記述する内容は行動記録で、その時々の感情や心の移ろいはできる限り書かないようにしています。(機微を書くとメンタルノートになるため)
記憶力のよい人は3日分をまとめて書くという人もいますが、私がそれをやれば空白のページが続発するので1日の終わりか翌朝に書くことにしています。
18年継続した効能を書いてみると、過去の自分の行動を知ることができることはいうまでもなく、数年前のイベントや催事の準備状況等も知ることができ、ルーティン化することにより継続活動やマイルールの実施回数も把握できます。
などと固いことを書きましたが、何より日記を読むのは未来の自分であることです。現在書いているものは数年後の自分が読む事になる、つまり未来の自分へのメッセージであることに気が付きました。
なので数年前からは日記の最終行に目標とすることを書きつけてページを閉じることとしております。
その目標が達成されたかを知りうるのは未来の私です。
日記ノススメ