新登別大橋に防護策(乗り越え防止フェンス)設置を登別市から北海道へ要望してほしい

 令和3年8月31日、また悲しい事案が発生しました。昨年12月に防犯カメラが設置され、しばらくは無事故で推移していましたが、やはり止めることはできませんでした。ハード面の対策は急務です。議員の私にできることは地方自治法第99条の規定による、関係行政庁への「意見書の提出」です。

 具体的な提案内容は以下のとおり

「昭和63年の供用開始以来、当該橋梁よりほぼ毎年飛び降り自殺が続いており、平成3年9月末日現在、103名がこの橋で命を絶っている。
平成29年より地域住民による継続的なパトロール活動が開始され、その後、公用車の夜間における赤色回転灯の点灯、令和に入り北海道の予算(ハイリスク地対策補助金)による防犯カメラの設置、巡回警備業務委託による定期的なパトロールが実施され、以前に比べソフト面の防止対策は図られているものの、いずれも抜本的な防止対策とはなりえず、令和元年2名、2年2名、3年に入ってからは8月1日は自殺未遂、8月31日朝1名の自殺者が発生している。これらの現状から現在のソフト面のみに頼った警備体制を継続しても、今後も飛び降り自殺は続くものと予測される。
 一度事案が発生すると、消防隊員、警察署員合わせて約30人が事後処理に携わることとなり、橋上から遺体を釣り上げる作業には約30~40分間通行止めとなる、その際には通行する車両に長距離の迂回を強いており、到着時間の遅延による時間的損失、物流の停滞による経済的損失となっている。
 また、橋梁より約120mの高さで落下した遺体は傷みが大きく、収容作業に携わる登別市の消防職員、室蘭警察署の署員は口には出さぬものの身心の負担は大きいものと推測される。特に救助を主目的とする水難、山岳救助隊員が遺体収容に当たることは主任務である人命救助とは真逆の作業と言わざるを得ず、本来業務の遂行という観点からみても防護柵の設置は急務と言える。
 以上の理由から大橋の飛び降り自殺防止は本市における長年の懸案事項であり、その抜本的対策として、地方自治法第99条の規定により、防護柵の設置を北海道に要望していただきたく、ここに提案するものである。」

 提出先は登別市にするか北海道にするか、現在法律の専門家と協議中です。