私の住む中登別地区、バス停付近に「カムイワッカ」という名の池があります。池の源頭からは湧水が豊富に湧き出し、アイヌの人達もその清水を飲料としていたようで、松浦武四郎の記録にもその名の記述がみられます。アイヌ語の意味の直訳は「神の水」的な語意かと思われますが、そこから流れ出る小川は「カムイ川」と命名され、下流のポンアヨロ川と合流して太平洋に注いでおり、古老の話ではかつて大量のヤマメやサクラマスの遡上がみられたとのことです。
我が家はそのカムイ川に隣接しています。拙宅の庭に古い小池があり、川の水を汲み上げ池に注いでおりますが、水温は夏場で約10℃、冬でも8℃前後と安定しており、決して凍結することはありません。厳冬期の風のない日には水面から「湯気」が上がっていることもあります。
初の選挙戦から当選を果たして以来、神棚を拝む習性となり、毎朝神棚の水を取り替え、榊立ての水も定期的に交換しておりますが、始めのうち、水道水の場合だと榊は1ヶ月、長くても3ヶ月以内ですべて枯れてしまいましたが、数年前から池の水(カムイ川の水)を入れるようになってから、榊の寿命は飛躍的に長持ちするようになりました。もちろんすべての枝が長持ちする訳ではありませんが、生命力の強い一部の枝は枯れることはなく、新芽を出したり根が生えたりします。現在残っている我が家の最古の榊の枝は3年目になろうとしています。また、池のほとりにはテンやウサギ、鹿も足跡が見られ、ここで摂水していることがうかがえます。
すべての湧水がそうであるとは言えませんが、少なくとも中登別「カムイワッカ」の湧き水には動植物にとって何かしら良い成分が含有していることは間違いないと思います。