要綱とは

 一般にはなじみの少ない単語だと思いますが、行政職員及び各級議員にとっては常に身近にある単語です。意味は「要約した大綱。基本となる重要な事柄。また、それをまとめ記したもの。」と辞書などに書かれています。
 今般のウクライナ情勢がきっかけとなり、ふとある党の要綱には何が書いてあるのか知りたくなり読んでみることにしました。「赤」を基調とした戦前から存在する党です。もちろん通読するのは今回が初めてでしたが、驚いたことに党の方針のいくつかが私の考えと一致、またはリニアイコールの点がみられたことです。
 私は比較的保守層の考えですが、この党は私の思想信条とは対極の位置にあり考えに共鳴する点はあまりないものと独断で決めつけておりました。
共鳴した項目を一部抜粋すると

〔経済的民主主義の分野〕 
 3 食料自給率の向上、安全・安心な食料の確保、国土の保全など多面的機能を重視し、農林水産政策の根本的な転換をはか る。国の産業政策のなかで、農業を基幹的な生産部門として位置づける。

 4 原子力発電所は廃止し、核燃料サイクルから撤退し、「原発ゼロの日本」をつくる。気候変動から人類の未来を守るため早期に「温室効果ガス排出量実質ゼロ」を実現する。環境とエネルギー自給率の引き上げを重視し、再生可能エネルギーへの抜本的転換をはかる。

 5 国民各層の生活を支える基本的制度として、社会保障制度の総合的な充実と確立をはかる。子どもの健康と福祉、子育ての援助のための社会施設と措置の確立を重視する。日本社会として、少子化傾向の克服に力をそそぐ。
   
これは明らかに政権与党側も重要項目として取り組むべき優先事項であり、国家の将来に繋がるもので賛同できます。
ただし「日米安保条約を、条約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄し、アメリカ軍とその軍事基地を撤退させる。対等平等の立場にもとづく日米友好条約を結ぶ。」の条文についてはこれが現実となれば、先島諸島を含む沖縄周辺は現状変更される可能性が高いでしょう。奪取された領土は二度と戻ることはありません。